入門書にしては詳細に書いてある。なんと、最初は、本書は、カッパブックスだったのだ。当時の光文社は、凄すぎる。
マルクスとエンゲルスの思想から始まり、ベルンシュタイン、カウツキーを経て、レーニン、スターリンへと至り、中ソ論争、アメリカのマルクス主義、イギリスのニュー・レフト、新左翼などなど、マルクス主義をほぼ概観、研究した圧倒的な書物である。
こんな素晴らしい本がカッパブックスから出ていて、それを現代教養文庫へ収録した。
社会科学が強かったころの出版時代のモニュメントとしたい。
そして、圧倒的なのが、巻末の文献の異常な多さである。
恐るべし、水田洋。しかもまだ生きているではないか。凄すぎる。