読書記録131(2020年64冊目) グーグル秘録 完全なる破壊 ケン・オーレッタ 著 文藝春秋 2020年12月20日読了
グーグルは、ラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンのエンジニア2人が意気投合し、創業した「検索」を目的としたIT企業である。
無料をアピールしているため、著作権保護にこだわる既存のメディアである新聞、出版社、テレビ局、映画産業から目の敵にされてしまう。
それだけではない、グーグルによる「無料」はシリコンヴァレーのIT産業にも脅威であったのである。
経営者としてエリック・シュミットも参加したが、エリックはアップル社の経営幹部でもあり、アップル社とグーグルが衝突しだしたら、グーグルにいたたたまれなくなり、シュミットは自ら辞任した。
すべての情報を無料で検索するというグーグルの目論見は「政府」とも衝突した。何しろ、規制緩和論者のブッシュ・Jrでさえ、グーグルを「独占禁止法」に抵触していないか、政府関係者に調査をさせた。そして、グーグルは中国政府とも衝突し、「検閲」
を受け入れざるを得なかった。グーグルの会社理念である「邪悪なことはしない」に反し、中国政府の圧力に負けた。
確実にグーグルは世界を変えた。
クリックで手にしたい情報を得られるとは、いったい誰が想像しただろうか。