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読書記録93(2020年26冊) 国策不捜査「森友事件」の全貌 籠池泰典+赤澤竜也 著 文藝春秋 2020/05/20

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本書で、籠池氏は、憲法を守らない人が憲法を変えようとしている、お笑い草だ、と安倍をこき下ろしている‪。

内容は籠池センスが炸裂しています。籠池氏は、常識人です。生長の家に在籍していた、いまでも、在籍しているのか知らないが、その影響が右派的な思想を抱く原因ともなっている。だが、本書を読めば、わかりますが、地に足をつけた常識人です。‬

‪籠池氏の父は船舶の少年特攻訓練をしていた。だが、広島に原爆が投下され、救助活動に転じる。籠池氏は、その父の話を聞いて育ったのか、特攻隊を卑劣と正しく見ている。本書に、帝国陸軍は戦闘機だけではなく船舶による特攻という卑劣な手段と書いている。籠池氏は、常識人である。

籠池氏の父親が在籍していた部隊は爆心地の原爆ドームへ出動命令がかかり、原爆症にかかってしまったが、敗戦後、被爆者差別を恐れ、被爆者健康手帳も申請しなかった。戦争の犠牲者である‪。

本書には、生長の家は、初代は、日本国憲法押し付け論者、娘婿2代目は、自民党から距離を置き、3代目は、太平洋戦争は侵略戦争だからアジア諸国に謝罪しなさい、と書いてある。私がそれを読み、気づいたのは、鈴木邦男生長の家に所属している。3代目の教えに合わせたのではないか、ということだ。‬

 

籠池氏は、生長の家の思想的影響もあり、純朴な気持ちで、国のために国を支えるためことが国を愛すると考え、幼児教育に力を、と考えていた籠池氏は、安倍夫妻の裏切り、松井一郎の陥れ、東京地検特捜部の強制的な拘置所への勾留、拘留中の息子佳茂の使い込みなど、その過程で籠池氏は日本保守政治と人質司法についての問題点を獄中で掴み、成長していく。謙虚な人は成長し、変わるのだ。

 

国にとって、マズい人間は、平気で切り捨てる過程を、切り捨てられた側から、事実をもとに書いた、全国民、必読書ではないのか。

 

 

国策不捜査 「森友事件」の全貌

国策不捜査 「森友事件」の全貌