1971年、岩波新書で刊行された本書にも、マルクスの墓は暴漢によって破壊されたと書かれてある。
最近もマルクスの墓は落書きをされた。
マルクス、憎まれやすいのか。
本書は、マルクスとその妻ジェニーとの愛を巡って書いてある。
結婚する前のジェニーのマルクスへの手紙は愛に憑かれた女神のようである。
マルクスとヘレーネ・デムートのあいだに生まれた子供であるフリードリヒ・デムートは、1929年1月28日、莫大な遺産を残して死んだことを本書で知る。
カールとジェニーは固い愛情と絆で結ばれていた。
マルクスはジェニーを深く愛していた。
マルクスの「愛」がわかる本である。