読書のブログ 記録代わりに

読書した本を記録代わりに感想などを含めて書いていくブログです。

読書の記録 2018年12月に読書した本・リストアップ 2019/01/06

12月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2966
ナイス数:13

「甘え」の構造「甘え」の構造感想
フロイト理論を援用しながら日本社会に横たわる「甘え」を精神分析した本です。 日本とは何か、どうしてこのような社会なのか、を知るには絶好の一冊です。 ちなみに「甘え」は本書によると訳せないそうです。
読了日:12月31日 著者:土居 健郎
世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」 (ちくま新書)世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」 (ちくま新書)感想
本書は「世間さま」が軸として動いている日本社会では民主主義が向かないのではないか、という論を立て、であれば「世間さま制」にすればよいのではないか、という思考実験をしている。 日本社会で「生きづらい」と奇妙なスラングで感じている人は、その原因がわかるであろう。
読了日:12月31日 著者:岡本 薫
論文の書き方 (講談社学術文庫)論文の書き方 (講談社学術文庫)感想
ちなみに、佐藤優がしきりに述べる「問題の場」と「問題」を混同してはいけない、は本書からの教えのようです。 「問題の場」というのは「障害者」と設定すれば、「問題」とは、本書では「トピック」と記述されているが、「障害者雇用において精神障害者の雇用を増やすにはどうするか」というような「解決が目指される事柄」です。ですので「問題の場」だけ設定してそこでぐるぐる止まっていてはいけません。時間の浪費です。ですので、文章を書く時にも迂闊に「〇〇が問題だ」と書くのを慎むようになりました。
読了日:12月24日 著者:澤田 昭夫
菊と刀―日本文化の型 (現代教養文庫 A 501)菊と刀―日本文化の型 (現代教養文庫 A 501)感想
連合軍に降伏した以降の日本人についても論じているが、その中で私が印象に残った記述がある。 天皇マッカーサー元帥へ訪問し、マッカーサーから神性を捨てろ、と勧告がなされたとき、そのとき、ヒロヒトが述べたことも記述されている。そのヒロヒトの言葉が私には衝撃的なのだ。 なんと、ヒロヒトは、最初から持っていないものは捨てようがない、とマッカーサー元帥へ異議を述べたのだ。 では、現人神はなんなのか? 私はさらに、ヒロヒトへ憎しみを抱いた。
読了日:12月24日 著者:ルース・ベネディクト
読書と社会科学 (岩波新書)読書と社会科学 (岩波新書)感想
読書会や講演をまとめた本です。 後半で説明している「自然法」と「実定法」の違いがわかった。 日本人は「実定法」はわかるが「自然法」を理解できないのだ。 法律はお上が定めた厳重な規則のように見ている。その考えが無意識にある以上、人間には生まれつき人権が備わっている、という自然法がなんのことかわからないし、「実定法」でさえ「努力義務規定」がある法律もあるくらい法を理解できない。 人権無視の校則はいかに教師が自然法を理解できない土人だということがわかる。野蛮人なのだ。 野蛮人から脱しよう。
読了日:12月21日 著者:内田 義彦
【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫)【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫)感想
私は本書を読み、テンの打ち方や修飾関係がわかりやすい文章を書くようにという作文技術は使います。送り仮名は趣味の問題と本多は言っているし、多分に本多のイメージや美的感覚が本書に作用している。 本多の美的感覚は「アメリカ合衆国」を「アメリカ合州国」と表記するところである。しかし、些末なことのように見えなくもない。 ですが、本多の主張は、論理的なわかりやすい日本語を書く、ということである。それは私も同意する。
読了日:12月15日 著者:本多勝一
ジジェク、革命を語る -不可能なことを求めよ-ジジェク、革命を語る -不可能なことを求めよ-感想
アイロニー弁証法が多用されています。 本書を読むと、ジジェクが倫理性高い人だということがわかった。
読了日:12月15日 著者:スラヴォイ・ジジェク
DVはなおる 続 被害・加害当事者が語る「傷つけない支援」DVはなおる 続 被害・加害当事者が語る「傷つけない支援」感想
DVは単純に男が加害者、女が被害者、加害者がすべて悪、被害者が善、と割り切れるものではないということと、日本の司法にDV解決を任せてしまうと、とんでもない方向へ行ってしまうこと、そして、DV法そのものが法的欠陥があり利権の巣窟だということがわかった。 本書を読むと、優しくなれます。
読了日:12月10日 著者:味沢 道明,中村 カズノリ
マルクスとともに資本主義の終わりを考えるマルクスとともに資本主義の終わりを考える感想
「大学生に語る資本主義の200年」の10年後の続編にあたる本が本書です。 今回はいかに先進国左派既成政党が右傾化していくかも合わせて論じられています。 本書を読んだ後、黄色いベスト運動に無条件に賛成できなくなります。
読了日:12月10日 著者:的場 昭弘
「同一労働同一賃金」のすべて「同一労働同一賃金」のすべて感想
図書館から借りてきたのですが、政権側の「同一労働同一賃金」政策の過程がわかるのですが、あまりにも、つまらないので、読むのを途中でやめました。 ひとつ、収穫なのは、安倍首相の棒読み答弁が活字として記録されている、その活字となった答弁を読めば読むほど、いかに、安倍首相がまったく何も考えていないあほということがわかります。
読了日:12月10日 著者:水町 勇一郎
大学生に語る 資本主義の200年(祥伝社新書)大学生に語る 資本主義の200年(祥伝社新書)感想
マルクスに沿いながら資本主義を俯瞰する的場氏の著作です。 資本主義を理解するうえで重要なことは、搾取もそうですが、利潤率の傾向的低下の法則、ということです。ですので、資本論のキモは第3巻であるということです。
読了日:12月10日 著者:的場昭弘

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