読書のブログ 記録代わりに

読書した本を記録代わりに感想などを含めて書いていくブログです。

読書記録2 茶の本 岡倉天心 著 講談社学術文庫 2019/01/05

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岡倉覚三は、茶は審美主義の宗教としての茶道に高められた、とは述べている。
茶の本にはそう書かれてあるが、日本人である私も茶道はよくわからないし、外国人もわからないだろうから海外向けとしての説明、わからない人向けの説明には適切なのである。
茶の本の最後に利休のことが描かれる。
利休は太閤秀吉から切腹を命じられる。
利休は武士ではないので、私はその太閤秀吉の命令に異常性を感じる。だが、太閤秀吉が絶対の日本では逆らえることはできない。
利休の自死を描くときに
利休は短刀へ、
汝、仏陀を殺し
汝、達磨を殺し、

という言葉を発し、
利休は死ぬ。
茶の本は円環を閉じている。
茶の本自体、茶道そのものの審美主義である。

 

ちなみに巻末に掲載されている英文の読もうとしましたが、私は挫折しました。